アワガミと藍染

阿波に脈々と受け継がれる、藍。

徳島県を東西に流れる吉野川は、かつては毎年氾濫する暴れ川でした。
それによって上流から運ばれる肥沃な土が、多くの肥料を要する藍の連作を可能にしました。
江戸時代には阿波藩は藍染めの元となる藍染料「蒅(すくも)」づくりの本場として栄え「藍と言えば阿波」と言われるほどになりました。
アワガミファクトリーのある山川町は吉野川の南岸に位置し、古くから藍の栽培がさかんな地域でした。
しかし、明治期にはインド藍の輸入や合成藍の工業生産がはじまり、阿波藍の生産は急激に衰退してしまいました。
けれどもその後も細々と需要は続いており、昭和40年頃より民藝運動が起こり、また植物藍の良さも再度見直され、現在にいたっています。

和紙を藍で染める。

アワガミファクトリーでは先代の藤森実が和紙を藍染することを発案しました。
布と異なり、どんなに強い和紙でも何回も藍の液に漬けたり水洗いをすると破れてしまいます。
妻の藤森ツネとともに、現代のニーズに応じた藍染め和紙の開発と品質の安定化のためにさまざまな試行錯誤を行い、独自のパターンも多く生み出してきました。 その技術は受け継がれ、より美しく、より時代に求められる素材を追求し、さまざまなシーンでアワガミの藍染和紙をご利用いただいています。

藍染和紙ができるまで

STEP
1

こんにゃく糊を両面に塗って耐水性を高めた和紙を染めていきます。染めムラができないよう、紙についた塵などををていねいに取り除きます。

STEP
2

吉野川の伏流水の井戸水にしばらく浸します。
こうすることでムラなく中まで浸透させることができます。

STEP
3

蒅(すくも)から建てた、藍液に浸します。

STEP
4

藍甕から紙を引き上げます。藍液から出てきたばかりの和紙はこのように茶色がかった緑色をしています。空気に触れ、酸化することで初めて藍色へと変化しきれいに発色します。

STEP
5

水で洗い流します。だんだんと青く発色してきました。

STEP
6

また藍液に浸します。
漬ける回数と時間を調整しながら、好みの濃さに染めていきます。

STEP
7

数回浸し、水洗いした和紙を乾燥させるところ。
色の出方を予測して、思い通りに染められるようになるのは多くの経験と勘が必要です。

海外でも注目される、藍染和紙

藍染和紙には、世界中のアーティストから深い関心が寄せられています。
アメリカ・フィラデルフィアの版画家でありブックアーティストのアリス・オースティン氏がアワガミを訪れ、 藤森美恵子の指導により藍染め体験を行いました。その模様がレポートされた映像です。

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